SEO会社から1社を選ぶとき、料金表の比較だけで決めるのは危険です。同じ金額でも、やっている中身は会社によってまるで違うからです。この記事では、契約前に判断が割れるところと、商談の前に決まっていないと長引くこと、そして順位保証をめぐって公開情報の範囲で何が確認できるのかを、同業の立場からまとめます。
比べる前に、何が組めていないのか
比較が長引く会社に共通しているのは、どの検索語で上位を取り、その結果として来店・問い合わせが何件増えるはずかという数字のつながりが組めていないことです。順位と来店は対立する目的ではありません。店舗ビジネスでは「地域名+業種」の表示順位がそのまま来店数の増減に直結するので、順位は来店を作るための取りに行く対象です。厄介なのは、このつながりが自社の中だけでは組めないことです。どの語にどれだけの需要があり、そこに誰が並んでいるかは、外から並びを見ないと分かりません。ここが曖昧なまま商談に入ると、相手の得意な指標で話が進みます。
契約前に判断が割れるところ
同じ「SEO対策」という言葉でも、何を主戦場と見ているかは会社によって揃っていません。サイトの中身を組み替える仕事として組んでいるか、地図と店舗情報の並びを取りにいく仕事として組んでいるか。どちらが正しいという話ではなく、自社の客がどちらの経路から入ってきているかで、噛み合う相手が変わるだけです。噛み合っていない相手と組むと、毎月の作業は進んでいるのに来店の数字だけが動かない、という時間の使い方になります。
リスクのある手法という論点もあります。検索エンジン側のガイドラインには、やり方によってはペナルティの対象になる領域が明示されていますが、提案書の見た目からそこに触れているかを判別することはできません。
商談の前に決まっていないと長引くこと
何を聞くかよりも、何が決まっていない状態で商談に入るかで話の進み方が変わります。着手の中身も、うまくいかなかったときの動き方も、会社によって前提がそろっていないので、同じことを尋ねても返ってくる粒度が毎回ずれます。そして、どこを重く見るべきかは自社の状況によって変わります。すでに何社か試して失敗している会社と、初めて外注する会社では、同じ回答を聞いても意味が反転します。比較の軸が定まらないまま複数社を並べると、決めきれないまま時間だけが過ぎ、その間も狙っていた枠は埋まり続けます。
なお当社FACTORがこの種の見立てを引き受けるとき、見ているのは相談元のサイトだけではありません。狙う語で上に並んでいる会社が何をどう組んでいるか、その並びが語や地点を変えたときにどう入れ替わるかです。他社側の組み方の推移は自社の管理画面には一行も残らないため、社内では最初から組み立てようがありません。
順位保証をめぐって起きていること
検索順位を出力しているのはGoogle側のアルゴリズムで、外部からその出力を約束できる仕組みは、公開情報の範囲では確認されていません。
紛らわしいのは、「保証できない」ことと「狙わない」ことがまったく別だという点です。順位は運任せに出てくる結果ではなく、狙って獲りにいく対象です。店舗ビジネスでは、狙う語と目標順位を決め、そこへ持っていく設計を組み、並び順に加えて口コミや掲載情報の厚みを同時に積んでいくことになります。保証の有無をどれだけ見比べても、この設計が自社の詰まっている場所に届いているかどうかは分かりません。そして届いているかを見分けるには、自社がいまどこで止まっているかが先に分かっている必要があります。順番が逆になっているのが、比較が長引くときのいちばん多い形です。
金額の差は、何の差か
SEOの費用は内容の幅が広く、金額だけを並べても比べようがありません。金額の差は、作業の量の差である以上に、どこまでの判断を相手が引き受けるかの差として現れます。狙う語を決めるところから、効かなかった打ち手を入れ替えるところまでのどこを含むかで、同じ「SEO対策」でも受け取るものが変わり、問い合わせ増につながれば投資として成立します。
そしてもうひとつ、金額を比べる前に押さえておくべきことがあります。いま自店の何が詰まっているのかが分からないまま見積もりを並べても、比べる基準が存在しません。詰まり方は一つではなく、しかも互いに逆の打ち手を指すことがあります。どこで詰まっているかによって、必要な作業も適正な金額も変わります。GoogleマップのURLを貼ると要点がその場で表示される無料のAI診断で、いまの見え方は外から押さえられます。
よくある質問
成果報酬型のSEO会社なら安全ですか?
契約期間はどれくらいが目安ですか?
自分でできる部分はありますか?
まとめ
SEO会社選びは、料金表を並べるだけでは決まりません。そして、観点を並べられることと、自社にとっての正解を選べることは別です。どの観点を重く見るべきかは、いま自店の何が詰まっているかによって変わります。そこが分からないまま複数社を並べても、比較の軸そのものが定まりません。
そして決めきれずにいる期間は、そのまま機会の流出期間になります。狙っていた語の並びは空けて待ってはくれず、比較検討していた客は先に出てきた店のほうへ流れます。しかも流れた側の数字は自社には一切残らないので、取りこぼした客数は感触としてすら出てきません。
比較の軸を作る出発点は、自社がいま外からどう見えているかです。外から見たときの出方は、自社の管理画面からは再現できません。そこだけは持っている側に出してもらうほうが早いので、まずは現状を外から見てもらうところからになります。
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