月曜の朝、Googleビジネスプロフィールの投稿画面を開いて手が止まる。先週は新メニュー、その前は営業時間のお知らせ、その前は…と遡って、「もう書くことがない」。店舗運用でいちばん最初に止まるのが、この投稿です。この記事ではネタを毎回ひねり出さずに済むよう、投稿を12の「型」に分解し、回すための仕組みまで含めて整理します。ゼロから考えるのをやめる、というのが趣旨です。
投稿が続かない本当の理由
「ネタがない」と言われますが、話を聞いていくと原因はたいてい別のところにあります。多いのは次の3つです。
- 毎回ゼロから考えている:型がないので、書き始めるまでの心理的コストが高い
- 1投稿を作り込みすぎている:写真を撮り直し、文章を練り、結果として月1回も出せない
- 誰の担当か決まっていない:全員の仕事は誰の仕事でもなくなる
先に結論を書くと、投稿は「型 × 当番 × 15分」で回すものです。1本あたりの完成度を上げるより、週1本を切らさないほうが体感として効きます。頻度の目安は週1回。毎日投稿しても順位が比例して上がるわけではないので、無理のない線で続けるほうが現実的です。
ネタ切れを防ぐ12の型
投稿の中身は、ほぼこの12パターンに収まります。自店に合うものを7〜8個選んで、順番に回してください。
| # | 型 | 書くこと・例 |
|---|---|---|
| 1 | 新メニュー・新サービス | 始めた理由を一言添える。「夏場に汗が気になるという声が続いたので」 |
| 2 | 季節・時期の案内 | お盆の営業時間、年末の予約状況、梅雨時の混雑傾向 |
| 3 | よくある質問への回答 | 「駐車場はどこですか?」「予約なしでも入れますか?」を1投稿1問で |
| 4 | スタッフ紹介 | 担当分野と一言。顔写真がなくても後ろ姿や手元でよい |
| 5 | お客様の声の紹介 | いただいた口コミへの補足。※事実として書けるものだけ |
| 6 | 使っている道具・材料 | 仕入れ先、機器、こだわりの理由。専門性が伝わる |
| 7 | 店内・設備の紹介 | 待合室、個室、キッズスペース、バリアフリー |
| 8 | 施術・調理の様子 | 工程の一部を写真1枚と3行で |
| 9 | 周辺情報・アクセス | 最寄り駅からの道順、目印になる建物、近隣の駐車場 |
| 10 | 豆知識・お手入れ方法 | 自宅でできるケア、保存方法。売り込まないほど読まれる |
| 11 | 実績・受賞・メディア掲載 | 事実ベースで。誇張しない |
| 12 | キャンペーン・特典 | 期間と条件を明記。全体の2割以内に抑える |
12個のうち、12番(キャンペーン)ばかりになる店が多いのですが、これは逆効果になりがちです。宣伝以外の投稿が8割、告知が2割くらいのバランスが、閲覧のされ方としても自然です。
型を年間カレンダーに落とす
型が決まったら、次は順番です。週1本なら年52本。頭から埋めようとすると挫折するので、月4本の枠に「固定枠」と「自由枠」を作ります。
- 第1週:季節・時期の案内(型2)— カレンダーで決まるので前月にまとめて下書きできる
- 第2週:よくある質問(型3)— 質問を20個リスト化しておけば1年半もつ
- 第3週:自由枠 — 新メニュー、実績、店内など、その月にあったこと
- 第4週:豆知識・裏側(型6・8・10)— 専門性が伝わる枠
この4枠のうち、第1週と第2週は前月末に4本まとめて下書きできます。月末に30分確保するだけで、その月の半分が埋まる計算です。実際の運用では、この「まとめ書きの30分」を予定表に入れているかどうかで、継続率がはっきり分かれます。
投稿は約7日で「最新情報」の目立つ位置から流れていく仕様です。作り込んだ1本を月1回より、素朴な1本を週1回のほうが、見られる総量は増えます。
1投稿15分で書くためのフォーマット
時間がかかる原因は文章より構成です。次の4行フォーマットに当てはめるだけにします。
- 1行目:結論または問いかけ(例:8月13日〜16日は通常営業します)
- 2〜3行目:理由・背景・具体(例:帰省中の方からのご相談が多い時期のため)
- 4行目:次の行動(例:ご予約はお電話または予約ページから)
- 写真1枚:完璧でなくてよい。明るい場所で、被写体を画面の7割に
文字数は150〜300字程度で十分です。長い投稿は途中で折りたたまれるので、最初の1行に一番伝えたいことを置くのが実質的なコツになります。ボタン(「詳細」「予約」など)を付ける場合は、リンク先が投稿内容と一致しているかだけ確認してください。トップページに飛ばすだけの投稿は、閲覧者の期待とずれます。
※ここが一番続かない工程で、当社FACTORでも投稿の企画と作成を代行することが多い部分です。ただ、店の空気が伝わる写真だけはスタッフの方が撮ったもののほうが強いので、「撮影は店・文章は外部」という分担にする例もあります。
投稿でやりがちなNG
以下はガイドライン違反や、効果を打ち消す運用につながります。
- 他店との比較・批判を書く:トラブルの元になり、得るものがありません
- 「必ず」「最安」など断定的な表現:景品表示法上のリスクがあります。根拠と条件を書けないなら使わない
- 口コミ投稿と引き換えの特典告知:Googleのポリシー上も、ステマ規制の観点でも避けるべきです
- 同じ文面の使い回し:多店舗展開の場合、各店の事情を1行だけでも変える
- 投稿だけやって基本情報が古い:優先順位が逆です。営業時間・電話番号の正確さが先
最後の項目は特に重要です。投稿は「動いている店」というシグナルになりますが、基本情報が誤っている状態で投稿だけ増やしても、来店直前の離脱は止まりません。まず情報の棚卸し、次に投稿の習慣化、という順番で進めてください。
よくある質問
Googleビジネスプロフィールの投稿はどのくらいの頻度が適切ですか?
投稿には毎回写真が必要ですか?
キャンペーンの告知ばかり投稿してもいいですか?
まとめ
Googleビジネスプロフィールの投稿は、毎回ゼロから考えるからネタ切れします。12の型から自店に合うものを7〜8個選び、週1本の枠に割り当て、4行フォーマットで15分で書く。第1週・第2週分は前月末にまとめて下書きしておく——この仕組みにすれば、続けるための意志力はほとんど要りません。まずは「よくある質問20個」のリストアップから始めるのが、いちばん楽な入口です。
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