Googleマップに並ぶ写真は、店が用意して並べたものだと思われがちです。管理画面に写真を登録する欄があり、登録した順に並ぶように見えるので、そう受け取るのは自然です。ところが実際の写真欄には、店が一度も選んでいない写真が混ざって並びます。来店した人が撮って投稿したものです。誰がいつ何を撮るかは店の側で決められませんし、それが欄の中で何番目に出るかも店が決めるわけではありません。それでいて、初めてその店を見る人の画面には、店が登録した写真と区別なく並びます。一枚ごとの当たり外れは選べなくても、何が前に出やすい状態になっているかのほうは動きます。この記事では、投稿写真が増えたときにプロフィールのどこが動くのか、そして店の中からその変化が見えにくい理由を掘り下げます。
オーナーが載せた写真と、客が投稿した写真は同じ扱いなのか
まず出どころが違います。オーナーが登録した写真は、店の管理画面から入ります。投稿写真は、来店した人のGoogleアカウントから入ります。店の管理画面を通らないので、何が入ってくるかを事前に見ることはできません。
ところが、その区別は見る側にはほとんど意味を持ちません。プロフィールを開いた人は、写真が誰の手で入ったかを確かめてから見るわけではないからです。目に入った並びを、そのまま「この店の写真」として受け取ります。店が選んでいない写真も、店の看板の一部として読まれるということです。
ここで起きるずれは、管理画面の中では再現されません。管理画面に見えている写真の一覧は、登録した本人の目から見た形で並んでいます。外から開いたときのプロフィールの並びは、それとは別に組まれます。同じ店の写真欄を見ているつもりで、店主と見込み客は違う並びを見ていることになります。
投稿写真が増えたとき、プロフィールのどこが動くのか
枚数が積み上がること自体は、プロフィールが使われている証拠として読めます。人が来て、撮って、投稿している状態だからです。問題は、増えた中身を店の側が選べないことにあります。
飲食であれば料理の写真が増えてほしいところに、駐車場や行列の写真が集まることがあります。宿泊であれば客室に期待しているところへ、朝食会場の一角ばかりが並ぶことがあります。撮る人はその日いちばん印象に残った場面を撮っているので、店が売りにしている場面と、撮られる場面は揃いません。そして揃っていないことに、店の中からは気づきにくい。
| 写真の出どころ | 写真欄の中で起きること | なぜ店の中からは気づきにくいか |
|---|---|---|
| 店が管理画面から登録した写真 | 並べた意図のとおりに前へ出るとは限らない | 登録した側の目には自分が並べた意図が見えているので、そこから外れた出方が起きても違和感として立ち上がらないため |
| 来店した人が投稿した写真 | 店が選んでいない被写体が、登録写真より前に出ることがある | 何が投稿されるかを店側で決められず、偏りが出ても比べる相手の欄を同時に見ないかぎり大小が判定できないため |
もうひとつ動くのが、写真の話ではないところです。写真を投稿する人は、その店のプロフィールを開いて操作している人です。開かれて、触られて、何かが残っている状態と、開かれただけで何も残らない状態は、外から見たときの厚みが違います。この厚みは、同じ商圏で並ぶ店を横に置いて初めて比べられるもので、自店の管理画面の中では大小が判定できません。
気に入らない投稿写真が混ざったとき、何が結論を決めるのか
ここが相談の多い場所です。オーナーが登録した写真を取り下げる操作と、他人が投稿した写真を取り下げる操作は、別の仕組みの上にあります。
店の側にあるのは、ポリシーに反していると考えられる写真を報告する経路です。報告を受けて判断するのはGoogle側なので、出した報告がそのまま通るとは限りません。報告が当たりやすい線としては、たとえば他人の権利に関わる画像が挙がっている場合や、その店と無関係な内容が写り込んでいる場合があります。当たる線はこれで尽きるわけではなく、写り込んでいるものと、そこに誰の権利が乗っているかで変わります。
実務で難しくなるのはその手前です。「消したいが、ポリシーに反しているとは言い切れない」写真のほうが、はるかに多い。ピントの甘い一枚、暗く写った店内、混雑した時間帯の様子。どれも事実ではあるので、消す理由にはなりません。この場合、結論は取り下げの可否では決まりません。その一枚が並びの中でどう読まれて終わるかのほうで決まります。自店の写真欄が外から見てどう始まってどう続いているかは、無料診断で確かめられます。店舗のGoogleマップのURLを入力すると、外から見たときの要点がその場で表示されます。
写真の偏りが残ったまま時間が経つと、どこで損が出るのか
偏りが残っている店で削られているのは、来るはずだった側です。それでも、その週の予約が止まるわけでも、電話が鳴らなくなるわけでもありません。損が出ていないのではなく、出た損が店側の画面に現れないためです。だから優先度が上がらないまま放置されます。
マップの一覧から店を選んでいる人は、名前と星の数を見たあと、写真を数枚めくります。そこで自分が確かめたかった場面が出てこなければ、確かめられた店のほうへ移ります。この移動は、移った先とセットでは残りません。自店が並んだ回数までは数えられても、そこで離れた人がどの店の欄へ移ったかは、自店の側の記録には出てこないからです。取りこぼした人数は、相手とひも付いた形では立ちません。
写真の偏りは、時間が経つほど戻しにくくなります。投稿は過去の来店をもとに積み上がるので、いま偏っている並びは、これまでの来店者が何を撮ったかの結果です。ここを動かすには、これから来る人が撮る場面のほうを動かすことになります。動かし始めた時点から、比較されている画面の中身も入れ替わっていきますが、手を付けずにいる間は今の並びが出続けます。
そして、偏りに気づくきっかけ自体が店の中にありません。店主が自分のプロフィールを開くとき、見ているのは自店の写真欄だけです。隣に並ぶ店の写真欄と自店の欄を同時に開いて比べる、という作業そのものが店の側には起きません。だから、自店の並びが薄いのか厚いのかを判定する基準が手元にない。外からどう見えているかを出して手元に置かないかぎり、直す対象が決まりません。
写真が揃っている店どうしで、差がつくのはどこか
写真欄がひととおり埋まっている店は珍しくありません。だからこそ、埋まっている店どうしで比べられます。欄が埋まっていることは、比較の土俵に乗った状態であって、選ばれた状態ではないということです。
同じ業種、同じ商圏、似た価格帯の店が並んだとき、片方が開かれて片方が飛ばされることがあります。分かれ目は一つの要素では決まらず、隣に誰が並んでいるかで入れ替わります。枚数を積み上げることと、何が前に出るかは、別に決まります。投稿が集まる場面と、店が見せたい場面がずれていれば、増えるほど意図から離れることもあるからです。どちらに振れているかは、並べて見ないと決まりません。
FACTORが引き受けているのは、この写真欄を含めたプロフィール全体の設計と運用です。そのとき見ているのは、依頼元の写真欄の中身だけではありません。同じ商圏で上位に並んでいる店の写真欄が、外から開いたときにどこから始まって、どこで見る側の関心が途切れるのか。そこに自店を並べたとき、どの段階で離されるのか。この情報は自店の側で発生しない出来事なので、自店の管理画面にも記録にも一行も残りません。店の側に注意深い担当者を置いても拾える性質のものではなく、記録の取りようが最初から無いのです。並べて初めて、自店の写真が薄いのか、相手が積み上げているのかが切り分けられます。
よくある質問
お客様が投稿した写真を、店の判断で削除することはできますか?
投稿写真は多いほうがいいのでしょうか?
店が登録した写真を、最初に出すように固定できますか?
まとめ
Googleマップの写真欄は、店が並べた掲示板ではありません。店が登録した写真と、来店した人が投稿した写真が、出どころの区別なく同じ場所に並びます。投稿される中身は店の側で選べず、それが何番目に出るかも店が決めるわけではない。それでいて、初めてその店を検討する人は、その並びを店の姿として読みます。削れない写真が混ざるのはそういう仕組みですが、何が前に出やすい状態になっているかのほうは、情報の組み方で動きます。そして自店の並びが薄いのか厚いのかは、隣に誰が並んでいるかを同時に見ないと判定できません。外から見たときの出方は、店の中からは再現できないものです。その出方を外から出し、同じ商圏の店の欄と並べるところまでをFACTORが引き受けています。並んで初めて、写真欄のどこを組み替えるかが決められるようになります。
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