結論から書きます。MEOのキーワード選定とは、「地域×業種」を軸に、悩み・条件・シーンを掛け合わせて候補を広げ、そのなかからどれを狙い、どれを捨てるかを決める作業です。そしてMEO運用の結果は、この選定の段階でほぼ決まります。プロフィールの説明文も、カテゴリも、写真も、口コミの集め方も、すべて「どの語句で呼ばれたいか」から逆算されるからです。この記事では、選定のどこで結果が分かれるのかを解説します。
キーワード選定でMEOの結果がほぼ決まる理由
MEOは検索語句ごとに順位が決まる世界です。「池袋 整体」で3位でも、「池袋 骨盤矯正」では圏外、ということが普通に起きます。つまりどの語句で上位を狙うかを決めないまま運用を始めると、施策の焦点も、効果測定の基準も定まりません。
もうひとつの理由は、キーワードがそのままプロフィールの中身を決めるからです。狙う語句が決まれば、どのカテゴリを主に据えるか、ビジネス説明文に何を書くか、どのメニューを載せるか、どんな写真が要るかが逆算されます。選定は運用の前工程ではなく、運用そのものの設計図です。
そして、この設計図を途中で引き直すコストは高くつきます。狙う語句を変えれば、カテゴリも説明文も写真の並びも組み直しになり、それまでに積み上げた評価の一部は流れます。選定を外したまま半年運用してしまい、順位も問い合わせも動かないまま期間だけが過ぎた——という状態は珍しくありません。施策をどれだけ積んでも、選定がずれていれば、積んだ分が狙いと違う方向に効いていきます。
軸になる言葉はどこから出てくるのか
候補になる言葉は、店の看板にあたる言葉と、客が抱えている悩みや目的の側の言葉とのあいだに散らばります。看板側の言葉は検索する人が多い代わりに商圏の全店が並び、悩み側の言葉は来店に近い代わりに、業種名を知らない人が使う言葉になります。
厄介なのは、この両端が同じ重みではないことです。どちら寄りに軸足を置くかで、その後の運用の中身がまるごと変わります。単価が高く相談から入る業態と、単価が低く回転で稼ぐ業態では、効く側が違います。同じ整体院でも、駅前の激戦区にある店と住宅街の一軒とでは、置くべき軸足が変わります。どちらの言葉にも「効きやすい店」と「効かない店」があり、業種で一律に決まる正解はありません。
候補の出どころは、店の内側にも外側にも散っています。ただ、集めた言葉は玉石混交で、そのまま候補に入れると数だけが膨れます。拾う言葉と落とす言葉の線引きが、次の論点になります。
地域名は1つではない|粒度で戦場が変わる
地域名も1つではありません。同じ店を探していても、検索する人によって使う地名の粒度が違います。広い地名で探す人は数が多い代わりに来店圏の外の人も混ざり、狭い地名で探す人は数が限られる代わりに来店意図が濃くなりやすい。そして、商圏の外に見える地名から実際には流入が生まれている、ということも珍しくありません。
どの粒度を主戦場にするかは、店の立地と競合の分布で変わります。駅前の店と、駅から離れた店では、同じ「駅名+業種」でも勝ち筋がまったく違います。粒度を1つに絞りすぎれば取りこぼしが出て、広げすぎればプロフィールの情報の焦点がぼやける。この幅の決め方が、選定のなかで最も結果を左右する部分です。
実際の検索では「近くの整体」のような地名なし検索も多く、この場合はGoogleが位置情報で判定します。距離そのものは動かせません。ただし動かせないぶん、関連性(何の店として認識されているか)と知名度(口コミや情報の厚み)で差がつきます。そこは設計で動かせる領域です。
自店がどの粒度を主戦場にすべきかは、いまの掲載状態と、周辺で誰が上に並んでいるかを見ないと決められません。GoogleマップのURLを貼ると要点がその場で表示される診断で、いま外からどう見えているかを先に押さえておくと、粒度の議論が具体的になります。
掛け合わせた候補は「捨てる」ほうが難しい
軸×地域を機械的に掛け合わせると、候補はあっという間に膨れます。ここからが選定の本番で、難しさは「増やす」側ではなく「捨てる」側にあります。
捨てる判断に使う観点は複数あります。代表的なのは、その語句で検索している人が本当に客なのかという来店意図の強さと、その語句の上位に誰がどれだけの運用量で並んでいるかという競合の厚みです。材料はほかにもあり、互いに逆を指すことがあります。
問題は、この観点同士が互いに衝突することです。来店意図が強い語句ほど競合が厚く、競合が薄い語句ほど検索する人が少ない。地図枠が出る語句が、自店に向いているとも限りません。どの観点を優先するかで、残る候補はまったくの別物になります。そして残した候補の並び順——どれを主軸に据え、どれを二番手に置くか——で、説明文もカテゴリも写真の構成も変わります。ここに一律の正解はありません。
※当社FACTORがこの選定を引き受けるとき、見ているのは自店のプロフィールや検索語句のデータだけではありません。候補の語句ごとに同じ商圏で誰が上に並んでいるか、その並びが検索する地点や時点、言い回しを変えたときにどう入れ替わるかまで並べたうえで、どの語句を主軸に据えるかを決めています。この入れ替わりは店の管理画面には一行も残らないため、社内では記録の取りようが最初からありません。
狙いたい語句を店名(ビジネス名)に詰め込むのは、Googleのガイドライン違反です。実店舗の看板等で使っている正式名称のみを登録してください。違反が確認されるとプロフィールの修正や停止のリスクがあり、得られる効果に見合いません。
選定は一度で終わらない|入れ替えの判断が本体
運用を始めると、選定時に想定していなかった語句で店が見つけられていることが分かってきます。選定は、こうした実際の検索の入り方を受けて更新されていくものです。
難しいのは拾い直しそのものより、拾った語句を「入れ替える」判断です。伸びている語句が見つかったとき、いま狙っている語句のどれを外すのか。外した語句の順位が落ちるリスクをどこまで許容するのか。ここを決めきれずに対象語句だけが増えていくと、説明文も写真もどの語句にも寄りきらない中途半端な状態になり、順位はどれも動かなくなります。
さらに、管理画面に出る検索語句のデータが示すのは「表示された語句」であって「来店につながった語句」ではありません。表示回数が伸びている語句が、売上につながっているとは限らない。データは管理画面に並んでいても、どの数字の動きを本物のシグナルと見なすかは、その店の受け皿の状態と競合の動きを知らないと判断できません。
入れ替えを誤れば、それまで積んだ評価を自分で崩すことになります。かといって放置すれば、選定が古いまま競合に追い抜かれ、その語句で来るはずだった来店がそのまま隣の店に流れます。どちらに転んでも損が出るのが、この工程の怖いところです。
よくある質問
MEOで主軸に置くキーワードはどう決まりますか?
検索ボリュームはどうやって調べればいいですか?
キーワードをビジネス名に入れてもいいですか?
まとめ
MEOのキーワード選定は、軸になる言葉と地域名の粒度を掛け合わせて候補を広げ、そこから何を捨てるかを決める作業です。難所は候補を出すところではなく、衝突する観点のどれを優先し、残した語句をどの順番で主軸に据えるかという判断にあります。そしてその判断が、カテゴリ・説明文・写真・口コミ運用のすべてを規定します。MEOの結果がここでほぼ決まるのは、そのためです。
自店の場合にどの語句から手を付けるべきかは、いまの掲載状態と、商圏で誰がどう並んでいるかを見ないと決められません。一般論として語れるのはここまでです。その並びは店の中からは再現できないため、持っている側に出してもらうほうが早いはずです。
NEXT ACTION
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記事で挙げた観点が自店に当てはまるかは、実際の状態を見ないと判断できません。まず現状の把握から。
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