まず、よくある思い込みをひとつ外します。ページを公開すれば、いずれ検索に出るようになる——これは成り立ちません。公開されているのにGoogleの検索結果にまったく現れないページは、店舗サイトでも珍しくありません。この状態は「インデックス未登録」と呼ばれます。検索結果の並びに入る手前で止まっているので、どれだけ探しても見つかりません。この記事では、公開と収録が別の工程であることと、なぜ未登録という状態が生まれるのか、そして自社サイトを見ているだけでは原因を切り分けられない理由を解説します。
「公開した」と「検索に載った」は別の工程
検索結果にページが出るまでには、いくつかの段階があります。おおまかには、Googleのクローラーがそのページの存在を知って読みに来る段階と、読んだ内容を検索用の索引に収める段階です。この索引に収めることをインデックスと呼び、収められていない状態がインデックス未登録です。
ここで押さえておきたいのは、この二つが自動的に連続するわけではないということです。読みに来ていても収録されないことがあり、そもそも読みに来られていないこともあります。公開した時点で成立しているのは「そのURLでページが見られる」というだけで、検索結果の並びに入るかどうかは別の判断を経ています。
店舗サイトでこれが問題として現れるのは、たいてい記事や施設紹介のページを増やしたあとです。更新しているのにアクセスが伸びない。サイト名で検索すればトップページは出るので、サイト全体が消えているようには見えない。しかし個別のページは、検索する人の目に一度も触れていない、という状態が起きています。
未登録と一口に言っても、打ち手は逆を向く
未登録の状態は、ひとまとまりのものではありません。ざっくり二つの側に分かれます。
ひとつは、そもそも読みに来られていない側。ページは存在するのに、Googleがその存在を知る経路が細い、あるいは辿れないまま止まっている状態です。もうひとつは、読みには来たが収録されなかった側。内容は取得されていて、そのうえで索引に入れる対象として扱われていない状態です。
この二つは、見た目の症状がまったく同じです。検索しても出てこない、以上。ところが手を入れる場所は正反対を指します。前者は届く経路の問題、後者は内容そのものの扱われ方の問題で、片方への手当てをもう片方に当てても動きません。むしろ、間違った側に手を入れたまま数か月を使ってしまうことのほうが、実際の現場ではよく起きています。
どちらの側にいるのかは、ページを開いて眺めても分かりません。公開されているページは、どちらの状態でもまったく同じように表示されるからです。
収録されるかどうかが相対で決まるということ
読みに来たうえで収録されないという判断は、そのページ単体の出来だけで決まっているわけではありません。ここが分かりにくいところです。
この判断は、そのページが置かれている周囲との関係で下されています。同じことがすでにどこかに、もっと厚く書かれているとき、あとから出たページが索引に入る理由は弱くなります。つまり、自分のページの内容が変わっていなくても、周りが動けば扱いが変わり得る。去年は収録されていたページが、今年は落ちている。この現象は、自社側に原因を探していると見つかりません。
周囲との関係は、サイトの外だけの話ではありません。同じサイトの中でも近い内容が重なれば、そのうちのどれかが代表として扱われ、残りが索引に入らないことがあります。増やした結果として互いの収録を妨げる形です。ほかにも、サイト全体の状態から効いてくる要素があり、どれが働いているかは外の並びと突き合わせないと決まりません。
ここまでを踏まえると、「このページを収録してもらうにはどうすればよいか」という問いの立て方自体が、うまく機能しないことが分かります。収録は相対で決まるので、自店のページの中だけを見て答えが出る種類の問題ではありません。
未登録のまま置いたときに減っているもの
未登録のページは、並びの下のほうに付いているページとは意味が違います。下のほうでも並びに入っていれば、少ないとはいえ表示はされ、表示された回数は記録に残ります。一方、索引に入っていないページは表示の記録そのものが立ちません。数字がゼロなのではなく、数字を置く行がない状態です。
だから、気づくきっかけが弱い。アクセスが伸びないことには気づいても、その原因が「そのページは検索の並びに入っていない」ことだと結びつくまでに時間がかかります。その間、サイトの更新は続き、新しく作ったページも同じ理由で同じ状態に入っていきます。
失っているのは、そのページが拾うはずだった検索からの来店です。調べていた人は別の店のページを開き、そこで判断を終えています。取りこぼした側には、何も記録が残りません。半年前から続いていたとしても、半年ぶんの損失として集計される場所がない。これが、未登録という状態が長く放置されやすい理由です。
どのページが並びに入っていて、どのページが入っていないのか。そして入っていないページが二つの側のどちらにいるのか。ここを取り違えたまま更新を続けると、増やすほど状況が重くなることがあります。そして、どちらの側にいるかは、同じ検索語句で並んでいる外のページと突き合わせないと決まりません。自社サイトの中を何度見直しても、判別の材料はそこにないからです。索引に入っているかどうかの切り分けはその先の作業になりますが、出発点は共通していて、外から見たときに自社がどう出ているかです。その起点は、GoogleマップのURLを入力すると要点がその場で表示される無料診断から確かめられます。
なぜ自社サイトを見ているだけでは切り分けられないのか
未登録の原因を自社側で探そうとすると、たいてい自分のページを読み直す作業になります。文章を厚くする、見出しを直す、内部の導線を足す。どれも無駄ではありませんが、読みに来られていない側だった場合、いくら中身を直しても状態は動きません。そして、どちらの側かを判別する材料は自社サイトの中にありません。
相対で決まるという点も効いてきます。同じ内容がすでに外にどれだけあるのか、そのうちどれが検索の並びで扱われているのか、自店のページはその並びのどこに置かれ得るのか。これらは他社のページを同じ条件で並べて初めて見えるもので、自社の管理画面やアクセス解析には出てきません。しかも、時間を置いて二度並べないと、動いているのか止まっているのかの区別も付きません。
FACTORがサイトの設計を引き受けるとき、見ているのは依頼元のページの中身だけではありません。同じ検索語句で並んでいる他社のページが、どの粒度で何を書き、いつから並びに入っているか。依頼元のページが入っていない状態が、いつの時点から続いているか。この比較は、複数のサイトを同じ条件で、複数の時点にわたって並べて初めて形になります。依頼元側にはその比較の記録が一行も残らないため、社内で同じ判断を組み立てようとしても材料が手に入りません。手間や力量の問題ではなく、記録の取りようが最初から無い、という構造です。
ページの中身に手を入れる前に、そのページが並びのどこに置かれているのかを確かめておく。ここを飛ばすと、更新の努力が状態に反映されないまま積み上がります。
よくある質問
インデックス未登録のページは、時間が経てば自然に載りますか?
登録をリクエストする機能を使えば解決しますか?
ページを増やせば、そのうちどれかは載るのではないですか?
まとめ
インデックス未登録とは、ページが公開されているのに検索用の索引に収められていない状態です。公開と収録は別の工程で、読みに来られていない側と、読みには来たが収録されなかった側では、手を入れる場所が正反対を指します。しかも収録は相対で決まるため、自社側が何も変えていなくても扱いが変わり得ます。表示の記録そのものが立たないので気づくきっかけが弱く、その間の取りこぼしはどこにも集計されません。まず確認していただきたいのは、自店のどのページが今その状態にあり、それが二つの側のどちらなのかです。この判別に要る並びは自社サイトの中には存在しないので、外から見てもらうほうが早い場面です。
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