MEO・マップ集客

Googleマップの経路リクエストを増やす方法|
情報整備の手順

公開日: 2026.08.20執筆: FACTOR編集部

「地図には出ているんですよ。ちゃんと1ページ目に。でも、来ないんです」——店舗のヒアリングで何度も聞いてきた言葉です。実際にその場でスマホを開いてもらうと、確かに検索結果には出ている。ところが経路リクエストの数字を見ると、表示回数のわりに驚くほど少ない。見られてはいるが、ルート案内を押されていない状態です。上位を獲るところまでは効いている。詰まっているのは、そこに乗せる情報が来店の判断に耐えていないという次の関門です。この記事では、獲った露出を経路リクエスト(ルート案内)に変えるために、どこで差がついているのかを整理します。整備すべき項目そのものは並べられますが、自店がどこから手を付けるべきかは、立地と競合の並びによって変わります。

「表示はされているのに来ない」店で起きていること

検索した人がルート案内を押すまでには、実はいくつもの関門があります。順に並べるとこうです。

  1. 検索結果に自店が出る
  2. 店名・写真・評価を見て、候補として残す
  3. 詳細を開いて、営業時間と場所を確認する
  4. 「ここでいいな」と判断する
  5. ルート案内を押す

1と2を作るのが上位表示の仕事です。ここが取れていなければ、そもそも3以降の話になりません。そのうえで、3から5には別の設計が要ります。営業しているのか、車で行けるのか、どこから入るのか。答えが見つからないまま迷う要素は、店ごとに違う場所に残ります。迷う要素がひとつでもあると、人は隣の店に移ります。順位で入口を広げ、情報で取りこぼしを塞ぐ。この2つは順番の問題ではなく、同時に回すものです。

POINT

経路リクエストは「順位 × 載っている情報の精度」の掛け算で決まります。どちらかがゼロに近いと、もう片方をいくら伸ばしても数字は動きません。上位を獲る打ち手と、受け皿を整える打ち手を、同じ月のなかで並行して積むのが運用の実務です。

経路リクエストを指標に置く理由

ビジネスプロフィールで見られる数字はいくつもありますが、店舗にとって経路リクエストは来店意思がもっとも強いシグナルです。理由は単純で、行くつもりがなければルート案内は起動しないからです。

指標示しているもの来店との距離
表示回数検索結果に出た回数遠い。母数にすぎないので、増えても来店の増減とは結びつかないことがある
プロフィールの閲覧詳細を開かれた回数中間。候補には入っているが、そこから外れた理由は残らない
ウェブサイトのクリックもっと知りたい段階比較検討中のことが多い
電話予約・在庫確認など近い。ただし主導線かどうかは業種によって変わる
経路リクエスト今から向かう、または場所を保存もっとも近い。ただし実際に向かったかどうかまでは分からない

ただし注意点がひとつ。経路リクエストは来店数そのものではありません。押したけれど途中でやめた人、単に場所を確認しただけの人も含まれます。それでも推移を追う指標としては十分に使えます。ただし、その月の実数を眺めているだけでは、伸びたのか平常の揺れなのかは判別がつきません。何と並べれば判別できるのかは、業種の季節変動と、同じ商圏で競合がその月に何を動かしたかによって変わります。

ピンをどこに置くかで結論が割れる

最優先はここです。ピンが建物の重心や道路の反対側に落ちていると、案内された人が到着地点で迷います。一度迷わせた店は、次から候補に残りません。

ずれは何に出るか

机の上で地図を眺めても、ずれているかどうかは分かりません。ずれが出るのは地図の見え方ではなく、案内された人が最後に降り立つ場所の側で、その地点は店の中からは再現できないからです。動かすこと自体より、どこへ動かすかの判断が結果を分けます。

ただし、どこに置き直すかは一意に決まりません。徒歩で来る人と車で来る人では、たどり着きたい場所が違うからです。徒歩の動線に合わせれば車の人が入口の反対側に案内され、駐車場側に寄せれば徒歩の人が遠回りします。どちらの客層が多いか、どちらを逃したときの損が大きいかで、置く場所が変わります。

ずれが残りやすい構造

ずれが居座るのは、建物の中で自店の位置が一意に決まらない立地と、車と徒歩で到達点が別になる立地です。前者では地図側が上位の建物や別の区画を指したまま固定されやすく、後者ではどちらかの客層を必ず遠回りさせます。この二つは打ち手が逆を向きます。片方に合わせた置き直しが、もう片方の取りこぼしを増やすからです。自店がどちらに当たるのか、そもそも当たっていないのかは、実際に案内を走らせた結果の側にしか出てきません。

申請しても即座に反映されないことはありますが、待てば直るとも限りません。時間で解消するずれと、申請の形そのものが通っていないずれは、外から見た表示がその後どう動いたかを追わない限り区別がつきません。

住所・店名・営業時間の揺れが効いてくる場所

住所表記

丁目・番地・号をハイフンで省略した表記と、正式表記が混在していると、地図側の解釈が揺れることがあります。厄介なのは、揺れている場所が一箇所とは限らないことです。店の所在地は、自店が把握していない場所にも載っています。どこまでを揃える対象に含めるかで結果が変わり、その揺れが実際に効いているのかどうかは、地図側が今どの表記を採用しているかを外から見ないと判断できません。

店名

プロフィールの店名は、実店舗の看板に出ている名称と一致させるのが原則です。「〇〇店|地域名 業種 格安」のようにキーワードを足した表記は、ガイドライン上も推奨されず、情報の削除や停止につながるリスクがあります。地域名を入れたいなら、それが正式名称の一部である場合に限ります。

注意

店名にキーワードを足すと一時的に見え方が変わることがありますが、リスクに見合いません。停止からの復旧には時間も手間もかかり、その間の集客が丸ごと止まります。

営業時間

意外に響くのがここです。ルート案内を押す直前、人は「今開いているか」を見ます。通常どおりの曜日設定は多くの店が埋めていて、そこでは差がつきません。差がつくのは、通常と違う日をどう扱っているかのほうです。案内された時刻と実際に開いている時刻がずれると、来店した人に無駄足を踏ませ、そのまま低評価につながることもあります。

この不規則な日の扱いは、単純に見えて現場ではいちばん抜ける作業です。予定が固まるのは直前で、気づいたときにはもう当日。忙しい月ほど抜け、抜けた日にかぎって来店を逃します。しかも逃した客数は数字に出ません。開いているか読み取れない店を避けた人は、そのまま隣の並びに吸われるだけで、こちらの管理画面には一行も残らないからです。※当社FACTORは、この種の更新を店舗側の手を借りずに回す前提でお引き受けしています。何をどの順で入れ替えるかを決めるとき見ているのは自店の管理画面だけではなく、同じ商圏の競合がどの時期に何を出しているか、複数の地点から見たときに並びがどう変わるかまで突き合わせて逆算しています。この比較材料は自店側からは取得できないため、社内では組み立てにくい部分です。

入口と駐車場の写真をどう見せるか

写真は料理や施術例から並べたくなりますが、経路リクエストを増やす目的なら優先順位が変わります。「たどり着けるか」の不安を消す写真を上位に置きます。

ここで働くのは、店の魅力を伝える写真とは別系統の、たどり着く過程が読み取れる写真です。道の側から店を店だと認識できるか、建物に入ってからどこへ向かえばいいのかが読めるか。この二つのうちどちらが欠けているかは立地で違い、欠けている側を埋めない限り、枚数をいくら足しても不安は消えません。

枚数を競っても数字は動きません。動くのは、並んだ写真が来店前の不安に答えているかどうかです。ただし道案内側の写真ばかりが前に出ると、今度は中身が伝わらず比較の段階で外れます。どちらに寄せるかで反応が逆を向くため、一律の正解がありません。到着前の不安が大きい立地なのか、比較検討で選ばれる業種なのか。その見極めが、そのまま反応の差になる部分です。

毎月の運用でどこに差がつくか

ここまで挙げてきた領域は、一度整えれば終わるものではありません。店が何も触らなくても、地図に載っている情報は動きます。利用者からの提案が通ることもあれば、地図側の判断で表示の組み合わせが入れ替わることもある。「先月正しかったから今月も正しい」が成り立たない場所だということです。

そのため毎月の差は、見るべき場所を知っているかどうかでは生まれません。生まれるのは、その月に何が動いたかを拾えているかどうかと、拾ったあとにどこから手を付けるかの判断を、毎月止めずに通せるかのほうです。すべてが同じ重さではありません。ピンがずれている店では他をいくら直しても数字が動かず、逆にピンが正確な店では別の場所が最大の穴になります。どこが自店の穴かは、立地と客層と、これまでに何を整えてきたかで違います。店舗の運営が忙しい月ほど抜け、抜けた月から数字は静かに落ちます。しかも落ちたことは、翌月のパフォーマンス画面を開いて初めて分かる。その間に迷って隣を選んだ人は、こちらの数字には一行も残らないまま消えています。属人的に「気づいたときにやる」運用が続かないのは、作業が重いからではなく、やらなかった損が即座には見えないからです。

自店の場合にどこから手を付けるべきかは、実際のマップ上の状態と競合の並びを見ないと決められません。無料のAI診断では、GoogleマップのURLを入力すれば、要点はその場で表示されます。

よくある質問

経路リクエストの数は、そのまま来店数と考えていいですか?
同じものではありません。ルート案内を押したあとに予定を変えた人や、場所を確認しただけの人も含まれます。それでも、行くつもりがなければ押さない行動である以上、来店意思をもっともよく表す指標です。ただし、その月の実数を眺めているだけでは、伸びたのか平常の揺れなのかは判別がつきません。何と並べれば判別できるかは業種の季節変動と商圏の競合の動きで変わるため、自店の数字だけでは決まりません。
ピン位置を修正しましたが、すぐには変わりません。故障でしょうか?
反映までに時間差が出ることはあります。ただし、待てば直る種類のずれと、申請の形そのものが通っていないずれは、性質が違います。後者は時間では解消しません。自店のものがどちらなのかは、地図側に現在どう登録されていて、周辺の建物や施設とどう干渉しているかを外から並べないと分かりません。
店名に地域名やサービス名を足すと、見つけてもらいやすくなりますか?
実店舗の看板に出ている正式名称と異なる表記を登録することは推奨されておらず、情報の削除や掲載の停止につながるリスクがあります。地域名を入れられるのは、それが正式名称の一部である場合に限られます。見つけてもらう設計は店名の外側にもありますが、どこを使うのが自店に効くかは業種と商圏で変わります。自店の名乗り方がその線を越えていないかは、同じ商圏の競合がどう表示されているかと並べないと判別できません。
写真は何枚くらい載せるべきですか?
枚数の目標を決めても答えにはなりません。到着前の不安を消す写真と、中身を伝える写真では役割が違い、どちらを前に置くかで反応が逆を向きます。道案内側ばかりが前に並べば中身が伝わらず比較で外れ、逆なら着く前に迷われます。自店の並びがどちらに寄っているかは、隣に誰がどんな並びで出ているかによって変わるため、外から見ないと決まりません。

まとめ

経路リクエストは「上位に出ていること」と「たどり着けると分かること」の両方が揃って初めて伸びます。順位と、載っている情報の精度の掛け算だからです。露出を広げる打ち手だけでも、情報を整える打ち手だけでも、数字は途中で頭打ちになります。そのうえで、自店の穴がどこに空いているのかは、立地と客層と競合の状態で変わります。作業そのものより、何をどの順番で直すかの判断と、それを毎月止めずに通す仕組みのほうが要る領域です。そして、外から検索した人に自店がどう出ていて、どこで迷われているのかは、店の中からは再現できません。そこだけは、外から見ている側に出してもらうほうが早く進みます。

NEXT ACTION

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記事で挙げた観点が自店に当てはまるかは、実際の状態を見ないと判断できません。まず現状の把握から。

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F FACTOR編集部

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